ボランティア体験談

Q1. 活動に参加したきっかけは何ですか。

元々代表と知り合いで、声をかけてもらったことです。数年前から前身である任意団体で代表が活動している姿を見ていたので、代表自身と信頼関係がありましたし、立ち上げ期の組織に関わることは、自分の成長のためにもメリットがあると思いました。立ち上げてからは約6年の活動実績があるのですが、法人化して一層責任を持ってやっていきたいということだったので、このタイミングで自分も「外から見ている」だけじゃなく、もう一歩踏み込んでみようと思いました。

Q2. 現在の活動内容を教えてください。

団体には実際に海外に行く海外事業部というのもあるのですが、僕自身は、事務局を担当しているので国内でのメンバーをサポートする役割です。法人化して間もない団体ですので、学生や社会人など、それぞれのメンバーが円滑に活動できるような制度を整えているところです。何かを行うときの申請フローを整えたり、会社で言うところのコーポレート機能を担当しています。

Q3. 普段の仕事内容は、どう活動に結びついていますか。

普段は、Webサービスのディレクターの仕事をしていて、ベトナムやバングラデシュ、中国などの海外にいるエンジニアと一緒にアプリなどを制作しています。遠隔でコミュニケーションをとりながら、仕様を伝えて作業してもらったり、全体の進捗管理をしたりいわゆるマネジメントとメンバーのサポートの仕事ですね。プロボノでもほぼ同じようなことをしているため、活動では、本業で得た知識をそのまま使うことも多いです。団体で試してみたことで上手くいかない部分を会社の人にアドバイスをいただいたこともありますし、逆にプロボノ活動では、団体のWebサイトの制作もしているので、本業ではエンジニアにやってもらっている部分を体験することができ、双方に良い影響を与えているように感じています。

Q4. どんなところがやりがいですか。

企業とNPOでは、利益に対する捉え方が全く異なります。なので、長年この活動しているメンバーと、自分自身が企業で学んでいるお互いの「当たり前」の違いをぶつけ合うことで視野が広がり、楽しいと感じています。また、自分の職場ではこういう活動をしていることに理解を示してくれる人が多く、プロボノ活動に対してアドバイスをいただくこともあり、本業の人たちとのつながりも深まっていると思います。プロボノ活動をしていること自体を、自分の個性と周りに認識してもらっています。

Q5. 活動をする中で大変なことはありますか。

日本人に、団体の活動自体に関心を持ってもらうことが難しいです。テロの被害に遭った人たちの支援であれば共感を得やすいのですが、テロを起こしてしまう可能性のある若者たちや実際に今テロ組織に入っている若者たち(加害者側)への支援は、「どうしてそんなことしているの?」と訊かれることもしばしばあります。紛争を未然に防ぐ活動をしている団体は少ないですが、加害者側は実は最も支援を得られていない存在で、そういった人への働きかけは必要だと感じています。

Q6. 活動をする上で心掛けていることは何ですか。

メンバーとコミュニケーションを頻繁にとるようにしています。顔を合わせる機会がどうしても少なくなってしまうので、「今、作業をお願いしていいタイミングなのか?」が捉えづらいからです。本業が忙しい時もあるので、その人の状況や気持ちに気を配れるように、相手の状況を頻繁に確認するようにしています。

また、NPOの活動は会社とは違って、「これやっておいてね」とトップダウンで仕事を押し付けるのではうまくいかないと気が付きました。メンバーはやる気があって活動に参加しているので、仕事を依頼する背景や目的をしっかり伝え、より意義を持って取り組んでもらえるようにしています。さらに、メンバーにはやりたいと思っていることをヒヤリングし、それを共有して、やりたいことをお願いできるようにしたいと思っています。

Q7. 関さんが感じている、アクセプト・インターナショナルのいいところは?

私たちの活動はテロの加害者側へのアプローチなので、究極的に政府がアプローチできない、手を離してしまっている部分です。そして私たちの分野であるテロ・紛争の解決は、ニーズこそ極めて高いものの、社会から共感されにくかったりします。にもかかわらず、そこへ積極的にアプローチし、自分事として捉えて活動しているメンバーが多いところが好きですね。活動に対して信念を持ち「誰もができないなら自分たちがやるんだ」という気高さを持った人が多いです。また、「事業を自分たちだけで終わらせてはいけない」と持続可能性を真剣に考えている人たちも多いです。「どうやってテロをなくすか」とか「どうやって収益をあげるか」ということ一つ一つ、周りを巻き込みながらやっていこうと皆が必死になっている、それがこの団体の一番面白くて楽しいところだと思っています。

個人的な話ですが、僕は中学・高校時代をアメリカで過ごしたのですが、日々の生活の中で人種差別を目のあたりにしていました。そのため「違う」というレッテルを貼られることに敏感なところがあります。アクセプト・インターナショナルのアクセプトとは「受け入れる」という意味です。その理念のもとで、途方もない難題に挑んでいく、そんな姿勢も最大の魅力の一つだと個人的に感じていますね。この団体にはそういう、自分から一見遠く見える人たちと、自分と重ねることができる人たちがたくさんいるところが最大の魅力ですね。

SMJより

関さんは、団体の活動に共感しているからこそ、納得して自分の時間を使っているように感じました。仕事を割り振って人にお願いするという部分は、企業・NPO共にとても大切な役割だと思いました。紛争に対して平和的なアプローチをとっているので、この団体が今後どのように活動を広げていくのかが楽しみです。

[ 取材:玄道・住田 ]

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