ボランティア体験談 鈴木さん 青山さん


Q1. 普段のお仕事について聞かせてください。

鈴木
普段は広告代理店で働いています。平日は遅くなる日がほとんどですね。

青山
同じく、普段は広告代理店で営業をしています。月に70時間くらい残業をしていると思います。

Q2. Millennium Promise Japanで活動を始めたきっかけを教えてください。


鈴木
ジェフリー・サックス教授の「貧困の終焉」という本を読んだことがきっかけです。
開発経済の分野では有名な本なのですが、「貧困」という問題について語るだけに留まる本が多い中で、『問題に対してどうやってアプローチをするか』ということについて書かれていたことが、大きな魅力でした。
そのスケールの大きさ、そして何より、サックス教授の問題に対する情熱的・献身的な姿勢にものすごく心を動かされました。
自分の想いに対して具体的に動いたのは、去年の夏ぐらいですね。
Millennium Promise Japan(以下MPJ)にアプローチし、秋にはその活動の一環でニューヨークに行ってジェフリー・サックス教授に会ってきました。自費で行きましたけど(笑)。
彼は、会った瞬間に感じるすごいオーラがあって、この人が目指すものを一緒にやっていきたいと強く思いました。
でも、1人ではできることも限られている。だから仲間を集めたいと思って動き始めたんです。

青山
私は、1月位から参加しました。きっかけは同じ会社で同期であった鈴木から声をかけられたことです。大学でも開発経済を勉強していて、元々世界の貧困問題には強い興味があり、「貧困の終焉」も授業で読んだことがありました。
その時もサックス教授の絶対出来るというメッセージに気持ちを動かされましたね。
なぜ先進国が他国の開発に関わるのか、そもそも世界の貧困問題は解決されるのかといった問いについて考えることは、開発に携わる際の大切なステップだと思います。
サックス教授の手法や考え方に批判があることも理解しているのですが、そんなことでつまずいていたら、何もできない。
安易に批判するのは簡単ですが、やはりこの世界も、「やってなんぼの世界」だと、そう思わせてくれたのがこの本でした。
自分にできることは小さいかもしれないけど何かできることをしようと思い、迷わず参加を決めました。

Q3. Millennium Promise Japanでの活動内容を教えてください。

鈴木
MPJには、フルタイムで勤務されている方が2名いらっしゃいますが、私たちプロボノチームでは、主にMPJの活動のファンドレイズとアドボカシー活動、マネジメントのサポートを行っています。
プロボノチームに参加しているのは30名程度ですね。
具体的にはマネジメントのサポートやWEB、告知ツールの制作などです。

プロボノチームのリーダーとして、そのまとめ役をしています。
プロボノチームの中でさらに担当チームを分けていて、WEBサイト制作チーム、ファンドレイジングチーム、コミュニケーションチームなどがあります。
NPOは上下関係がなく、金銭的な報酬払っているわけではない。その中で「どうやって組織をうまく回すか」を考える必要があると思っています。


青山
今は広報チームの「アンテナ」をしています。MPJでは、各チームの中心を担う人を、リーダーという呼び方をせずに「アンテナ」という呼び方をしています。
役割や意味合いはリーダーと同じなのですが、それぞれ本職を持っているので急に仕事が忙しくなったりするとリーダーの役割を担いきれない時もありますよね。
そのような時に、「他の人にアンテナをパスする」、というようにその役割を譲渡することでみんなが持続してコミットしやすい状況を作っています。
仕事が忙しくなったりしたら他の人に助けを求められるし、仲間もそれを理解しているので気軽に「アンテナ」を引き受けてくれる。
これはすごくいい仕組みだな、と思ってます。

Q4. ボランティアをしていて感じることや、活動を続けていくモチベーションを教えてください。

鈴木
今やっている活動というのは、ボランティアというより、自分の関心のあることをただやっているという感じですね。「時間を切り売りする」とか「奉仕してあげてる」という意識になると続かないし、自分自身はそういう気持ちじゃない。
この活動を続けていくなかで、仲間と大きな目標である貧困の終焉に向かって走っているんだという想いが大きなモチベーションになっています。

青山
私もそうですね。結果的に私たちのしていることは「ボランティア」ではあるんですけど、「ボランティア」というと「他の人のために、余った時間でやってあげている」というニュアンスが含まれているように感じる部分があります。
それよりも、私は「自分のため」にやっていますし、逆に人を「助けている」という意識はあまりないです。
もちろんアフリカにいる人たちのために何かしたい、という想いがあるのは事実だけど、今の活動に携わること自体が自分のためになっているので・・・。
自分のためにやっていることが、結果的に人のためになっている、という感じですね。

Q5. Millennium Promise Japanでのやりがいを教えてください。

鈴木
やっぱりいろんな人に出会い、仲間とと大きな目標に向かうことができるということがやりがいになっていますね。
現在プロボノチームにいるメンバーは、人を紹介しあったりと主に口コミ集まってくれました。
銀行やコンサル、クリエイターなど色々なバックグラウンドをもった、普段の仕事では出会えないような人たちと、同じ目標をもって1つのことに向かう、ということ自体がとても面白いなと感じています。

青山
やりがいに関しては私も同じです。あとは他の業界の人とは仕事のやり方が全く違うので自分の勉強になるというのもあげられますね。
例えば、コンサルタントの人はとてもロジカルで、図を使って体系的に説明をしたり、企画書の創り方、説明に納得するポイントなども全然違ったりするので。

鈴木
MPJの中にも様々なやりがいをもった人がいると思います。参加したきっかけを考えても、昔勉強していた、NGOに参加していたなど開発経済に元々関心があった人もいれば、まあ、無理やりというか(笑)面白い人がいるからとか、周囲に巻き込まれて、という人もいますし、他の業界の人と一緒に何かをするのが楽しい、という想いで来てくれた人もいます。

Q6. 今後の目標を教えてください。


ミレニアム・ビレッジをMPJとして1つフルサポートしたいです。
繰り返しになりますが、活動する中で大きいのはやっぱり仲間の存在だと思うんです。
でも、仲間といっても単なる仲良しクラブで、「楽しいだけ」でいいとは思っていなくて、目標に向かってやりたいことを一緒に一歩ずつクリアしていくからこそ、本当の「仲間」になっていくんじゃないかと考えています。
まずはMPJで1つミレニアム・ビレッジを創るという目標をクリアして、最終的な「貧困の終焉」という結果を得たいですね。

※ミレニアム・ビレッジとは・・・国連「ミレニアム・ビレッジ・プロジェクト」とは、世界で最も貧しい地域であるサハラ以南のアフリカ10カ国にわたる約80の村々に、5年という限定つきで、1) 農業、2) 基本的な健康、3) 教育、4) 電力・輸送・通信、5) 安全な飲料水と衛生設備、の5つの面から包括的な援助を行い、ビレッジ住民の自立支援を図ることで、国連ミレニアム開発目標の主要な目標の一つ、最貧困の削減に努めています。

最後に「もんじゅ」を見ている方へメッセージをお願いします。

「何かしたい」と少しでも思ったならば、是非一歩踏み出してみてください。
社会人1人が提供できる知識や経験、時間は限られていますが、協力しあえば社会は少しずつ変えていけるはずです。


Millennium Promise Japan http://millenniumpromise.jp/

SMJより

「貧困の終焉」という「結果」を求めて活動を広げた Millennium Promise Japan。
鈴木さんに『なぜ、この活動をやっているんですか?』という質問を投げかけた際、
返ってきた答えが印象的でした。
『面白い質問ですね。やりたいからやっているだけですよ』
人のためだけでも、自分のためだけでもない。
「貧困の終焉」という「結果」を真剣に追い求め活動する組織であるからこその、力強さを2人から感じました。
鈴木勇貴さん、青山加奈さん、どうもありがとうございました!

[ 取材:大司・玄道 撮影:前田 ]