90名程の規模の人材ベンチャー企業で新卒採用の責任者をしています。
新卒採用戦略の立案~制作物の作成、選考基準作り、面接など全体をプロデュースするような仕事をしています。
平日は会社の通勤時間を利用して活動のメーリングリストを確認しています。帰宅した後に返信をしたりするので平日は平均すると1時間位JUKEの活動に時間を使っていますね。
後は、隔週に1度ミーティングがありますが、イベントを実施する時期は、土日とも予定が入ることもあります。平日の夜23時からSkypeでミーティングが始まることもあります。
事業は大学1,2年生を中心に"ジョブシャドウィング”、というキャリア教育プログラムを実施しています。ジョブシャドウィング(以後JS)とは簡単に言うと「様々な企業・職種の社員に一日同行し、どのような仕事をしているのかを体感してもらう」プログラムです。日本では、一般的に大学3年生になると就職を意識して情報収集を始め、企業でインターンをしたり、実際の就職活動をスタートさせます。
ただ、社会と接点を持ってこなかった学生にとって、どのような企業を選べばいいのか、0から選択の基準から自分で見つけなければなりません。現状の就職活動では「人気企業のランキング」、「業界」「職種」または「企業名」から入ってしまいがちですが、そもそも仕事というのはやってみないと分からないことが多い、体験をしてみなければ分からないことが多いと思います。
社会にどのような仕事があって、どう成り立っているのか、別の仕事にどう繋がっているのかということを知るなど、まずは社会を「体感」「認識」する機会を提供したいと考え、このようなプログラムを提供しています。
また、JSの前後に事前の勉強会と報告会を行っており、経験した内容をプレゼンテーションし学生同士で学びをシェアする場を設けています。
JUKEの運営はフルタイムで勤務している者はおらず、社会人(15名)と学生スタッフ(25名)がコミットして運営しています。駐在や留学など一時的に離れているメンバーを含むと100人規模になりますね。
学びというか、驚いた事なのですが、学生が一様に“社会人”というものに対し不安を感じているという事です。
ジョブシャドウィング実施後に、参加した学生に体験をプレゼンテーションしてもらった時の事なのですが、ある女子学生がこんな事を言っていました。
「1日の流れや仕事はイメージできました。ただ1番の感想は“わたしも社会人になれそう”って事でした。同行した社会人の女性はキーホルダーにわたしも好きなキャラクターのチャームを付けていて、デスク周りが可愛く小物で飾られ、自分と似ている部分がありました。社会人ってしかめっ面して嫌いな事をずっとしている鉄仮面みたいなものかと思っていたので、自分とそんなに変わりなくて身近に感じました。」と発表していたことです。
他の参加者も同意していて、「社会人のイメージ自体が良くなく、学生自身も社会と接点を持とうとしていないのも理由なのかな」と感じた瞬間でした。
メディアの報道や時代だけを理由にするつもりはありませんが、内定をもらうことを目的化してしまい、内定後にどうなりたいのか、また、現状の社会人がどう働いて生きているのかということを見落としてしまいがちです。
キャリアは偶発的な側面も多々ありますが、正解がない社会というフィールドで、自分の頭で考えて自分で選択できるような機会を提供したいと思っています。
私自身はJUKEが主催するイベントのパネラーとして参加をしたことが最初の出会いです。 そのイベントをきっかけに活動に参加しないかと声をかけられました。
ただ、最初は本業だけでも相当な業務量であったため、誘われた最初は活動に参画するかどうか悩みました。ただ、活動を通じ「この事業を日本の中で定着させられればキャリア教育は変えられる」と確信しましたし、「人の人生が変わる瞬間に立ちあえる」ことに面白さも感じていました、、、そちらの気持ちの方が勝っちゃったんです。笑
さらに、新しい組織、新しい仕組みづくりに挑戦してみたいという想いもあったと思います。
ミッションの通りなのですが、「キャリア教育の変革と普及」です。
まだジョブシャドウィング自体プログラムがやっと固まりだした段階なので、広く普及させるために企業や大学と協力して、多くの機会をつくっていきたいと思っています。
「面白そうだな」「なんかいいな」と思ったら連絡ください!
NPO法人JUKE http://npo-juke.com/
現在では大学だけにとどまらず、高校でも実施が予定されているそうです。本業にとても時間を費やす環境であるにも関わらず、自分のやりたいことのために上手に時間を使い、アクティブに挑戦を続ける岡崎さん。2012年の6月以降は団体の代表になることが決まり、今後ますます団体を引っ張っていくリーダーになっていくことと思います。
忙しいを言い訳にしない、そんな姿勢が岡崎さんの成長の根底にあるように感じました。
岡崎さん、取材へのご協力どうもありがとうございました。
[ 取材:玄道・野中 ]